代替たんぱく質

オーストラリアのフードテック代替肉企業v2foodとバーガーキングが提携

  • バーガーキングフードテック企業v2foodと提携
  • フィリピンでv2foodの植物ベース代替肉パティを使ったコラボメニュー展開
  • 大手ファストフードが植物ベース代替肉ブームの波に乗る

概 略

ファストフード大手バーガーキングがオーストラリアのフードテック企業v2foodと提携。

フィリピンバーガーキングで肉を使っていないハンバーガー:プラントベースワッパー(Plant-Based Whopper)が1.84ドル(約200円)で食べられるようになりました。

世界的な代替肉ブームの波に大手ファストフードが乗る

世界最大手ファストフードのマクドナルドも植物ベースの代替肉を使った独自の「McPlant」を発表。来年初頭にはいくつかの地域でテストメニューが販売される予定。

その動きに続くようにバーガーキングとv2foodの提携は、世界的に植物ベースの代替肉に注目が集まっているブームに大手ファストフードが続くということが鮮明になりました。

フードテックベンチャー企業v2food (オーストラリア)

v2foodはオーストラリアの国立科学機関CSIROと協力して、本物の肉を正確に真似ることを目的にした植物ベースの代替肉を開発。

2019年10月に立上げ、11月に3500万ドルのシリーズA資金調達を行い、オーストラリアに新しい生産施設の建設。

当初はオーストラリア版のバーガーキング「ハングリージャックス」のハンバーガーとして販売。

この時にハングリージャックスのCEOがv2foodのハンバーガーを食べたとき、本物の肉だと思い込ませたエピソードが残っています。

植物ベース代替肉バーガー出典:https://www.v2food.com/

2020年10月には5500万ドルのシリーズBの資金調達をします。

この投資にはシンガポールに本社を置くABC WorldAsiaなどの主要なアジアの投資家からも資金が調達されました。

この資金調達でv2foodの創設者兼CEOをNick Hazell(ニック・ハゼル)は「この投資でアジア、ヨーロッパ、その他の世界でビジネスの確率に役立てる」と述べます。

v2foodの植物ベースの代替肉バーガーは1食あたり20gのたんぱく質を含み、主原料は大豆たんぱく、野菜油、天然香料、たまねぎ、ハーブなどを使用。ビタミンB群とミネラルで栄養価を高くしてあります。

ブイ2バーガー出典:https://www.v2food.com/products

フィリンピンバーガーキングのワッパー

※ワッパー(Whopper):バーガーキングで販売されているハンバーガーの商品名

バーガーキングで販売予定のコラボメニュー:Plant-Based Whopperはv2バーガーの上に乳製品のチーズ、マヨネーズ、トマトのスライス、レタスを載せるということです。単価は1.84ドル(約200円)。

通常のワッパーと同等の値段にしてフィリピンの一般消費者が手ごろに利用できるようにしています。

プラントベースワッパー出典:https://www.facebook.com/burgerkingph

通常のバージョンは乳製品としてチーズとマヨネーズが含まれているため、ヴィーガンではなくベジタリアン向け。

顧客の注文でチーズとマヨネーズ取り除き、ヴィーガン向けにするオプションがあります。

しかし、v2パティと肉のパティを同じ調理場で焼くため、完全ヴィーガン向けとはなっていません。

フィリピンバーガーキングのマーケティングディレクター: Allan Tan(アランタン)は

“私たちは、より発展した市場が早い段階で変化が起きているのを見てきました。そして、地元では、植物ベースのワッパーを革新的な製品であるゲームチェンジャーと見なしています。ここでそのシフトの最前線にいたかったのです。”と述べています。

抜粋引用:https://www.greenqueen.com.hk/burger-king-launches-v2-foods-plant-based-whopper-in-philippines-manila/

フィリピンの人口は2020年に1億1000万人ほどで、5年以内に日本を抜くと言わるほど人口が増えていく状況にあります。

このような大きな市場でフィリピンバーガーキングは消費者に「新しいオプション」を提供しています。それは「満足のいく製品で、肉の代替となる手ごろな食品」。

バーガーキングは2018年にも植物ベースのブランド「ベジタリアンブッチャー」とコラボ。ヨーロッパ市場に肉を使わないハンバーガーを発売。

KFCは植物ベースの代替肉のフードテック企業(カナダのビヨンドミートオランダのクォーンライトライフ)と提携。

ピザハットはビヨンドソーセージピザをアメリカ7000店で展開中。

コロナ大流行で世界的なブームになりつつある植物ベースの代替食とフレキシタリアン(準菜食主義)。

世界大手のファストフードのメニューが植物ベースに移行しつつあります。

まとめ

マクドナルドに続き、バーガーキングも植物ベースの代替肉をメニューに導入。大手とフードテック企業と提携が進んでいます。

モスバーガーに続き、来年には日本の大手ファストフードでも植物ベースの代替肉を使ったハンバーガーがリリースされるかもしれません。

参考

https://www.greenqueen.com.hk/burger-king-launches-v2-foods-plant-based-whopper-in-philippines-manila/

https://www.greenqueen.com.hk/australian-plant-meat-startup-v2food-closes-record-us55m-series-b-to-gear-up-for-asia-launch/

https://www.bk.com/

https://www.v2food.com/

https://hivelife.com/v2food/

https://www.smartcompany.com.au/startupsmart/analysis/v2food-plant-based-meat-startup-timeline/

https://thespoon.tech/v2food-raises-55m-for-its-plant-based-meat/

アイキャッチ画像出典:https://www.greenqueen.com.hk/burger-king-launches-v2-foods-plant-based-whopper-in-philippines-manila/

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Junichi
新しい「食に関する常識」フードテックをわかりやすく要約記事にして配信。twitterで箇条書きで配信 取扱うジャンル: ゴーストキッチン・代替タンパク・キッチンロボなど 経歴: 大手二輪中古販売店でバイク整備士▶︎ANAの傘下の国際物流部門で貿易業務▶︎日本橋で寿司職人▶︎カナダで海運業務▶︎外資系倉庫型小売店▶︎2021年Webライター