代替たんぱく質

Allmicroalgaeが製造する2つのクロレラ製品がEFSAに食品、サプリとして承認

  • 欧州食品安全機関(EFSA)は白と黄色のクロレラ製品を食品成分、食品サプリメントとして承認
  • 2種類のクロレラは代替タンパク質の材料として、幅広い用途が期待される
  • 製造元のAllmicroalgaeは、生産量を当初の2倍に拡大予定

承認された新しいクロレラ・ブルガリス・パウダー

2021年3月6日、欧州食品安全機関(EFSA)は、ポルトガルのAllmicroalgae(オールマイクロアルジー)が開発、製造するクロレラ・ブルガリス・パウダー(Chlorella vulgaris powders)を食品成分、食品サプリメントとして承認

承認されたクロレラ製品は、クロレラの亜種(白色のクロレラと黄色のクロレラ)から作られた植物ベースのタンパク質。

白色のクロレラパウダーImage Source:https://www.allmicroalgae.com/en/
黄色のクロレラパウダーImage Source:https://www.allmicroalgae.com/en/

クロレラのパウダーと言われると深い緑色…というイメージがありますが、承認されたクロレラ・ブルガリス・パウダーは白色と黄色のプロテインパウダーです。

クロレラパウダー

今までのクロレラのイメージがひっくり返るような色ですが、Allmicroalgaeはポルトガル大学と共同研究の結果、白色黄色のクロレラ製品の開発に成功

コロナ大流行で、変化した植物性タンパク質の需要と免疫のサポートに関わる食品と飲料を求める消費者に向けて、Allmicroalgaeは魅力的な原料を提供する企業になろうとしています。

買い物客は免疫を高めるものを探している

食品と飲料業界の市場調査企業Innova Market Insightsが行った買い物客調査によると、世界の消費者10人うち6人が、免疫のサポートに関する食べ物と飲料製品を探していると述べています。

特に2020年はコロナ大流行の影響もあり、免疫に関する需要が増したということが背景にあるでしょう。

しかし、この需要の変化は「一時的」なものではないという見方が多数を占めています。

特に食べ物の中心を、植物ベースの食品に置き換える「フレキシタリアンシフトがヨーロッパで進んでおり、今後も高品質な植物性のタンパク質の需要は伸びるでしょう。

菜食主義

Boston Consulting GroupとBlue Horizo​​n Corporationの調査レポート発表よれば、2035年までに代替タンパク質の市場は“少なくとも”2900億㌦(約31兆円)になると分析。

世界中で食べられる肉、魚、卵、乳製品などのタンパク質市場の11%を占めると予測がされています(それでもたったの11%!)。

動物タンパク質

大学共同で開発したクロレラ成分

Allmicroalgae(オールマイクロアルジー)は、ポルトガル大学と共同研究を結果、幅広い用途に使用できるユニークなクロレラの製造に成功。

一般的なクロレラは深い緑色をしており、その色素にもなっているクロロフィル(葉緑素)の量は減少させて、クロレラの亜種をつくりました。

クロレラの緑色

結果として、クロレラパウダーの感覚特性(6つのあるといわれ、味、匂い、品温:食品の温度、テクスチャー、外観、音)の改善のキーとなったと、Allmicroalgaeはメディア「Foodingredients First」にコメントしています。

クロレラのプロテインパウダーは、全ての必須アミノ酸を含む植物ベースのタンパク質として高品質。

そして、白と黄色の2種類のクロレラパウダーは、消費者に健康促進食品飲料、動物タンパク質に変わる代替タンパク質製品の材料として使用できます。
大豆

クロレラのプロテインパウダーは、大豆などの豆のプロテインパウダーと比べると、タンパク質の量は劣るものの、それが以外で非常優れた栄養を含んだ製品となっています。

  • 35~40%タンパク質
  • 20%以上の食物繊維
  • 不飽和脂肪酸を含み、オメガ3、6、9脂肪酸
  • ビタミンB2、B12
  • ミネラル(亜鉛、リン、鉄分)

黄色クロレラは、代替卵の材料として機能するということで、アイスクリーム、マヨネーズ、スナックの植物ベースの製品の材料となります。また、天然の黄色着色料としても使えるということです。

マヨネーズ

白色クロレラは、乳製品の代替品(チーズ、ミルク、クリーム)の材料として使用が期待されます。

代替乳製品

Allmicroalgaeは、10月に藻類の生産量を年間120メートルトンに拡大させる計画を発表。現在の生産量の50%アップに相当し、当初の生産量の2倍になるということです。

クロレラ製品の生産施設Image Source:https://www.allmicroalgae.com/en/

クロレラはもともとサプリの材料として、使用されており、血中のコレステロール値の維持や正常な視力維持、免疫系へのサポートが成分がとして期待されています。

このような成分と期待があることから、クロレラベース”ともいうべきタンパク質への注目度合は高く、単なるビーガンフードという市場に限定されず、より広い市場で用途が期待されます。

白と黄色のクロレラパウダーは非遺伝子組み換え製品に認定されており、大豆、グルテン、乳糖、砂糖、ナッツ、添加物が含まれていません。

高機能の植物性タンパク質の材料として、いずれは「クロレラベース代替肉」「クロレラベースのチーズ」などを開発するスタートアップ企業が出てくるでしょう。

参 考

企業HP

https://www.allmicroalgae.com/en/

https://www.innovamarketinsights.com/

メディア情報

メディア「Foodingredients First」

https://www.foodingredientsfirst.com/news/new-look-microalgae-newly-approved-chlorella-vulgaris-powders-accentuates-ice-creams-shakes-and-pasta.html

メディア「Foodingredients First」

https://www.foodingredientsfirst.com/news/in-tune-with-immune-innova-market-insights-spotlights-immunity-offerings-for-beverages-cereals-and-dairy.html

メディア「Cision」

https://www.prnewswire.com/il/news-releases/innova-identifies-top-10-food-and-beverage-trends-to-accelerate-innovation-in-2021-301155638.html

論文

食べ物のおいしさに対する各感覚特性の貢献度

https://www.jstage.jst.go.jp/article/cookeryscience1995/35/1/35_32/_article/-char/ja/

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Junichi
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