- 自動販売機とロボット工学が結びつき開発されたタイヤ付き自販機
- 最大66種類のアイテムを運搬可能
- 自販機FANBOTに搭載されているセンサーで顧客判断、販促を自販機が行う
- 中国で導入済みで、設置型の自販機の4倍の販売量
国際市場にハイテク自販機を投入
中国のロボティクス企業CheetahMobileが自動販売機ロボットFANBOTを国際市場に投入。
ショッピングモールやジム、小売店、映画館、図書館など人通りの多い場所でFANBOTが潜在的な顧客を識別、反応するハイテク自動販売機。
すでに中国で導入しており、通常の設置型の自動販売機より販売量が4倍といわれている。

自販機へのニーズの変化
日本には約423万台の自販機が設置されているといわれ、自販機の設置数が非常に多いといわれます。アメリカの自販機の設置数が658万台といわれているので、その多さが分かるのではないでしょうか。
今まで自販機の使用方法は外国でもおよそ同じでした。買いたい商品のボタンかパネルをタッチすると商品が出てくる。

支払いの方法が現金以外にICカードやスマホでできるなど多少の違いはありますが、大きくは変わりません。コロナ前までそれは世界共通といえました。
ですが、コロナの大流行で自販機へのイメージが一気に変わりました。「人と接触することなく商品が買える手段」として注目され、海外のスタートアップ企業がハイテク自販機を開発、販売を始めています。
特にコロナの影響の大きかったヨーロッパ、アメリカでは一部のロボット工学を導入した自動販売機を、従来の自動販売機(Vending Machines)と呼ばず、ロボット(robots)と呼んでいる場合がある。
そのため自販機のハイテク化で、従来のタイプと異なるロボット自販機が市場に広まってきています。

ハイテク自販機FANBOT
Cheetah MobileのFANBOTは機械の背面にあたる部分にスナック、飲料などの商品を搭載するスペースがあり、最大66種類のアイテムを運ぶことができるとされる。
FANBOT前面に注文用のタッチスクリーン、支払いはスマホ決済となっている。

そして、ホイールがあり、設置型の自販機のように顧客が買いに来るのを「待つ」スタイルではなく、自販機のほうから顧客にアプローチするというものになっている。

FANBOTはマルチセンサーフュージョン環境認識システムから、半径5m以内の人を認識。性別、年齢層、体温から感情を検出し、顧客になりえるかを特定。
潜在的な顧客と認識するとFANBOTが顧客に近づいていき、音声対話で製品を宣伝。
さらに運んでいるアイテムが化粧品や美容に関するものだった場合は、男性ではなく、女性を潜在的な顧客として判断し、アプローチするようになっているということ。

中国内ではFANBOTは605,477回人々にアプローチを行い、455,925件の売買を完了したと発表。設置型の自販機と比べると、その販売量は4倍ともいわれています。
今後はアメリカやヨーロッパに「非接触で商品売買する方法」として需要が期待されている。
まとめ
自販機にロボット工学が結びついて、自律型移動式の自動販売機となったFANBOT。ロボットが私たちの生活で当たり前になる分野は、もしかしたら自販機が最初かもしれません。
参 考
https://www.cmcm.com/en/ai-business
https://pre.eventec.shop/page/index/#/
https://thespoon.tech/cheetah-mobiles-fanbot-is-a-vending-machine-on-wheels/
https://robotstart.info/2019/01/17/fanbot.html
https://workinjapan.today/hightech/japans-hi-tech-vending-machines/
アイキャッチ画像:https://pre.eventec.shop/page/index/