代替たんぱく質

添加物、遺伝子組換え無しで鶏肉と同じ価格を実現した植物ベースの代替肉企業Shandi Global

  • 従来の鶏肉と同価格の植物ベースの代替肉を開発
  • 高速クロマトグラフィー」という技術を用いて動物肉と同等のアミノ酸を含む代替肉を作成
  • 複数の市場に参入済み、スケールアップのためのシードラウンド資金調達を行う予定

人口添加物、遺伝子組替えなしで代替鶏肉を開発したスタートアップ※Webページからも音声はご視聴いただけます。

人工添加物なし、遺伝子組換えなしの代替鶏肉

2021年1月、植物ベースの代替チキンドラムスティックを従来の鶏肉と同価格で販売するスタートアップ企業が登場。しかも、人工添加物なし遺伝子組換えなしで従来の鶏肉の味と食感を模倣したという。

シンガポールのスタートアップ企業Shandi Globalがリリースした「植物ベースの代替チキンドラムスティック」は現地の一般消費者ターゲットにして、シンガポールを含む世界的に進む「フレキシタリアンシフト」の波に乗っている。

語句説明:ドラムスティック

チキンドラムスティック出典:http://www.jmi.or.jp/info/word/ta/ta_136.html

鶏肉のもも肉の骨つきはレッグといい、中央の関節で切り離した先の方を「ドラムスティック」という。

抜粋引用:日本食肉消費総合センター

シンガポールでもヴィーガンビジネスは盛況

世界的に植物ベースの代替食品の需要が高まり、シンガポールでもヴィーガンビジネスは成長している。

加えてシンガポールにはImpossibleFoodsJustEatPerfectdayなどのフードテック企業、ドイツの屋内垂直農法企業&everが進出。

都市国家シンガポール

シンガポールはフードテック、アグリテック企業が集まる「ハブ都市国家」となりつつある。

販売が開始される植物ベースの代替ドラムスティック300gパッケージで現地市場価格と同等のシンガポールドルで2.8ドル(アメリカドルで2.12ドル)。

参考:日本の国産親鶏 骨付き鶏もも肉[1本 200g〜250g]が265円であるため、かなり近い価格になっていることになる。

Shandi Globalの使命は「従来の鶏肉」と同じ価格を設定し、最終的にはShandi Globalの独自技術で消費者にとって肉よりも安価な植物ベースの代替肉を作成、提供することであるとコメントしている。

植物ベースの代替肉出典:https://shandiglobal.com/

2人の博士によって設立

2018年に菜食主義者であるReena Sharma博士とAdityaSharma博士によってShandi Globalは設立。

2020年10月開催されたアジア太平洋農業食品イノベーションサミットでShandi Globalの技術「高速クロマトグラフィー」が紹介されている。

複数の植物タンパク質を相乗作用させて、植物を分子レベルで自然に改変。味を組み合わせ、最終的に分子レベルで自然に動物の肉が含む同じ量のアミノ酸、特性を持った代替品を生成する。

この技術を使用して、人工添加物を使用せずに手頃な価格の植物ベースの代替肉を開発、製造しており、代替肉の風味や食感は調理中に変化して、肉のようになると説明されている。

主原料となるのは、遺伝子組み換えをしていないエンドウ豆タンパク質ひよこ豆キノア、亜麻仁、玄米、ココナッツオイル

Shandi Globalが提供している製品は、地元で製造された植物ベースの代替パテ、代替細切り肉、細切れ代替肉、ストリップの4種類。そこに今回の代替チキンドラムスティックが加わることになる。

植物ベース代替鶏肉料理

Shandi Globalは商業化を始めたばかりであるが、インド、シンガポール、カナダ、オーストラリアの市場にすでに進出。

材料は姉妹会社であるインドのShandi Ingredients PvtLtdから供給、今後はオーストラリアにスケールアップするための製造施設を設立するシードラウンドの資金調達を行う予定。

Shandi Globalは「代替食品のなかのWindows」になることを目指しており、価格を従来の肉と同等にすることで、家庭、飲食店、ホテル、食品工場に対して「植物ベースの代替肉」を導入するのではなく、「置き換える」ことをしようとしている。

代替肉は高価な食べ物であってはならない

Shandi Globalが目指すように「従来の食肉」よりも安い価格の「植物ベースの代替肉」を提供しようと動き出しているのがアメリカの植物ベースの代替肉企業Impossible Foodsインポッシブルフーズ)

同社は1月6日に卸値を15%引き下げる発表をしており、植物ベースの代替肉の広く普及するために価格競争がはじまりつつあります。

impossible foods出典:https://www.impossiblefoods.com/

1人の消費者としては高いより、安いほうがありがたいですが、安くするために原材料を質の悪いものに変えたり、原料を生産する農家に多大な要求をして値段を引き下げさせるということをしないでほしいと思うばかりです。

生産者に無理を言い過ぎた結果が今の工業化された畜産業の姿「味はそこそこで、安い肉」を大量に作らせる。

飼育環境がどれだけ劣悪なのかはドキュメンタリー映画「フードインク」を見て頂ければ、納得が頂けます。

参 考

https://vegconomist.com/food-and-beverage/replace-meat-not-food-shandi-global-brings-vegan-chicken-drumstick-to-singapore/

https://bentrepreneur.biz/food-free-from-chemicals-and-cruelty-an-interview-with-shandi-global/

https://www.greenqueen.com.hk/singapore-startup-shandi-global-to-launch-plant-based-chicken-drumsticks-in-2021-price-parity/

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Junichi
新しい「食に関する常識」フードテックをわかりやすく要約記事にして配信。twitterで箇条書きで毎日配信 取扱うジャンル: ゴーストキッチン・代替タンパク・キッチンロボ・アグリテックなど 経歴: 大手二輪中古販売店でバイク整備士▶︎ANAの傘下の国際物流部門で貿易業務▶︎日本橋で寿司職人▶︎カナダで海運業務▶︎帰国▶︎外資系倉庫型小売店▶︎パラレルワーカー