代替たんぱく質

カスタマイズ可能な培養肉の足場(肉の形を作る型)を開発したMatrixMeatsがシード資金調達

  • 培養肉の骨格となる「足場」を独自技術で開発したスタートアップ
  • 顧客のニーズに合わせて、カスタマイズが可能な足場を開発
  • 7カ国14社の培養肉企業と提携、培養肉の生産に足場を提供

カスタマイズ可能な培養肉の骨格

細胞を培養して「肉」にするためには「足場」が必要不可欠。足場なしでは肉の形を維持することはできない。この足場を培養肉企業に提供するスタートアップ企業MatrixMeats

従来の足場は菌糸体藻類、またはエアロゲルから作成されて、カスタマイズができないものだった。

Matrix Meatsはその足場をそれぞれの培養肉企業向けにカスタマイズ可能にした。これによりMatrix Meatsの足場から、豚肉、牛肉、鶏肉、魚など様々な培養肉が生産可能になる。

2020年12月、金額未公表のシード資金調達を行ったとプレス発表を行う。

今後は高価でサイズも小さく、制限のあった培養肉の「足場」の種類が変わることで、培養肉企業の製品開発と拡大が見込まれる。

培養肉

Matrix Meats

オハイオ州コロンバスを拠点にするMatrix Meatsは2019年設立のスタートアップ企業。

培養肉の材料として必要なナノファイバー足場の設計と製造を行っている。

独自技術でサイズや値段、構造に限界のあった培養肉の足場を改良。「エレクトロスピニング」と呼ばれる独自のプロセス開発し、食用足場は生産している。

エレクトロスピニング(electrospinning)

多様な材料をナノファイバー形状1nm(ナノメートル)から100nmの繊維物質の糸のような状態することができる。また、ファイバー形状のコントロールが容易で便利であることが特徴。

参考:株式会社メック

足場はコラーゲンなどの合成または天然素材で作られ、柔軟性があるため様々な培養肉の材料として使用可能。すでに7カ国、14の培養肉企業と提携したと発表している。

今後は新たな資金で科学、製造、事業開発チームを拡大し、培養肉市場で重要な戦略的関係をさらに発展させることができると述べている。

Matrix Meats以外にも、培養肉に使用する食用足場の開発するスタートアップ企業Tantti LaboratoriesPrellis BiologicsAtlast Foodなどがある。

2014年では世界で30社ほどの培養肉スタートアップ企業が立ち上がり、1兆4000億ドル(約140兆円)規模の市場となっている。

細胞ベースの代替肉

2020年12月に細胞培養された鶏肉がシンガポールで市販化され、今後培養肉の製品化と市販化がさらに加速していくと見込まれる。その時に足場を開発した企業が果たす役割、市場規模は大きい。

参 考

https://thespoon.tech/matrix-meats-maker-of-alt-meat-scaffolding-tech-raises-seed-funding/

https://www.prnewswire.com/news-releases/matrix-meats-completes-seed-stage-round-301196900.html

https://thespoon.tech/for-cultured-meat-scaffolding-is-the-next-big-hurdle-could-legos-hold-the-answer/

https://techcrunch.com/2020/07/21/higher-steaks-brings-home-the-bacon-revealing-lab-grown-pork-belly-and-bacon-strips/

https://www.crunchbase.com/organization/matrix-meats

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Junichi
新しい「食に関する常識」フードテックをわかりやすく要約記事にして配信。twitterで箇条書きで毎日配信 取扱うジャンル: ゴーストキッチン・代替タンパク・キッチンロボ・アグリテックなど 経歴: 大手二輪中古販売店でバイク整備士▶︎ANAの傘下の国際物流部門で貿易業務▶︎日本橋で寿司職人▶︎カナダで海運業務▶︎帰国▶︎外資系倉庫型小売店▶︎パラレルワーカー