オペレーション

フランチャイズがオペレーションをドライブスルーとデリバリーに集中。店舗をゴーストキッチン化

バーガーキング新店舗デザイン
  • フランチャイズ数社の新店舗はイートインのスペースが少ない、もしくは無い
  • 顧客はネット注文をしてドライブスルー、ピックアップまたはデリバリー
  • ドライブスルーにオンライン注文専用の優待レーンを新店舗で設置

コロナとゴーストキッチン

アメリカの外食産業、大手フランチャイズが店舗の運用方法を変えつつある。

コロナ大流行の影響で飲食店の多くが休業を迫られ、外食産業はデリバリーやテイクアウトでビジネスを回すことが求められた。

この流れにのり急発展しているビジネスモデルが「ゴーストキッチン」である。フランチャイズ数社が来年からオープンする店舗から食堂(イートインコーナー)の面積を縮小、撤去する動きを見せている。

店舗のゴーストキッチン化に動いているフランチャイズ3社の動きを解説。

コロナでも伸びた売上

コロナで人が密集する場所を避けるようになり、多くの飲食店が営業制限、営業禁止となった。

その状況下でドライブスルーを備えている店舗は売り上げ伸ばす。2020年4、5、6月の四半期でドライブスルーを利用する人が26%増し。飲食店に訪れる全体の42%を占めた。

これはドライブスルーが人の密集を避け、コロナの感染リスクを多少なりとも回避できるという行動とみることができる。

7月に営業が再開された後でも、ドライブスルーの利用は13%増し。この状況から「ドライブスルーが将来の店舗の在り方を変える」という認識を大手のフランチャイズが持ち、新しいタイプの店舗を準備している。

バーガーキングのフローティングキッチン

バーガーキングは従来の店舗とは異なり、顧客が食べる食堂の面積を小さくして、ドライブスルーやロッカーを充実させた新しい店舗を2021年にオープン予定

注文、支払いは非接触で顧客が、食品を買うことができる仕組みを導入。

キッチンがドライブスルーレーンの上につり下がっている設計であることからフローティングキッチンとも呼ばれている。

バーガーキングの新しい店舗出典:https://www.delish.com/food-news/a34484534/burger-king-new-restaurant-designs-2021/

新しい店舗の機能を簡単にまとめると以下の通り。

店員が駐車している車に品物を届ける

ゲスト用に用意された駐車場に誘導。QRコードをスキャンして、バーガーキングアプリから注文、店員が車の中で待っている顧客に品物を届ける。

駐車場で待機出典:https://www.businessinsider.com/burger-king-new-stores-2021-food-lockers-conveyor-belts-burgers-2020-10#at-the-drive-in-you-can-have-food-delivered-to-your-car-2

ピックアップロッカー

アプリから事前に注文、品物は専用のロッカーに保管。顧客がロッカーに取りに来る

ピックアップロッカー出典:https://www.businessinsider.com/burger-king-new-stores-2021-food-lockers-conveyor-belts-burgers-2020-10#you-can-collect-your-food-from-lockers-if-you-order-through-the-app-5

ダブル・トリプルレーンのドライブスルー

アプリから注文、ベルトコンベアーで受け渡しが完了する完全非接触。ドライブスルーは配達ドライバー用のレーンも確保されており、同じく非接触。

バーガーキング新店舗デザイン出典:https://www.businessinsider.com/burger-king-new-stores-2021-food-lockers-conveyor-belts-burgers-2020-10#but-customers-will-still-be-able-to-dine-in-11

このような食堂、食べていく場所としてではなく、料理を回収するための店舗としての特性の強い店舗となっている。

新しい店舗はサステナビリティ(持続可能性)も考慮されており、今までのバーガーキングの店舗より建物の設置面積が60%ほど小さくなっているとのこと。

既存の店舗も、このような形に改築するかは不明だが、2021年からマイアミ、ラテンアメリカ、カリブ海でこれらの新しい店舗を展開予定。

その他のフードチェーンも店舗にドライブスルー

ロティサリーチキンチェーン:El PolloLoco (ラマドレーヌ)

2種類の店舗デザインを公開

  1. ツインドライブスルーを備え、店内に食事ができるスペースがない店舗
  2. 店内に食事のできるスペースあるものの小規模にしてあり、ピックアップ用の駐車場とツインドライブスルーを備えた店舗
ロティサリーチキンチェーン:El PolloLoco (ラマドレーヌ)出典:https://www.nrn.com/fast-casual/el-pollo-loco-and-la-madeleine-reveal-new-prototype-stores-geared-premise-orders

ベーカリーカフェチェーン:LaMadeleine(エルポヨロコ)

ドライブスルーを追加した店舗をオープン予定。

ファストフードチェーン:Taco Bell(タコベル)

2つのドライブスルーを備え、片方がオンライン注文の優先レーン。もう片方が窓口で注文を受け、品物を顧客に手渡す従来と同じレーン。

こちらの店舗も特徴として小規模になっている。従来のTacoBellの店舗は2000平方フィート(約610平方m)。新店舗は1400平方フィート(約430平方m)と小規模化が前提となっている設計。

タコベル ダブルドライブスルー出典:https://www.nrn.com/restaurants-ready/taco-bell-debut-go-mobile-prototype-store-double-drive-thru-lanes-curbside-pickup

まとめ

ドライブスルーはフランチャイズでは当たり前の方法ですが、アプリ注文非接触という新しい項目が追加されたことで店舗運営まで変化させている。

コロナがきっかけとなり、飲食店に今まで当たりまえに備えていた「食べる場所」を削減し、ピックアップとデリバリーを優先することで、店舗が実質上ゴーストキッチン化する。

この流れはコロナが終息したあとも続くと予想されているため、さらに多く飲食店が事実上のゴーストキッチンとして飲食を展開することになるでしょう。

そうなると、今までの店舗運営のノウハウよりゴーストキッチンの運用経験を積んだ飲食店が生き残りそうです。

参 考

https://www.businessinsider.com/burger-king-new-stores-2021-food-lockers-conveyor-belts-burgers-2020-10#you-can-collect-your-food-from-lockers-if-you-order-through-the-app-5

https://thespoon.tech/requiem-for-the-dining-room/

https://www.nrn.com/fast-casual/el-pollo-loco-and-la-madeleine-reveal-new-prototype-stores-geared-premise-orders

https://thespoon.tech/floating-kitchens-of-burger-king/

https://thespoon.tech/report-the-future-is-off-premises-for-most-restaurant-operators/

http://fctimes.jp/newsBrief/y13m02/020313_4.html

https://ampmedia.jp/2020/09/07/drive-through/

https://www.npd.com/wps/portal/npd/us/news/press-releases/2020/us-restaurant-drive-thrus-are-proving-their-value-during-the-pandemic-and-will-be-key-to-the-industrys-future/

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Junichi
新しい「食に関する常識」フードテックをわかりやすく要約記事にして配信。twitterで箇条書きで毎日配信 取扱うジャンル: ゴーストキッチン・代替タンパク・キッチンロボ・アグリテックなど 経歴: 大手二輪中古販売店でバイク整備士▶︎ANAの傘下の国際物流部門で貿易業務▶︎日本橋で寿司職人▶︎カナダで海運業務▶︎帰国▶︎外資系倉庫型小売店▶︎パラレルワーカー