オペレーション

イギリスCo-opは植物ベースのビーガンフード価格を引き下げ、肉や乳製品との価格差をゼロに

  • イギリスCo-opは、自社の植物ベース製品「GRO」の価格の引き下げを発表
  • 5月より29の自社のビーガンフードは価格を変更、製品によっては50%以上値段が下がった
  • 値段の引き下げは短期な取り組みで、長期目標は別にある

ビーガンフードと従来の食品との価格差をゼロに

2021年5月5日、イギリスCo-opは、自社の植物ベース製品「GRO」の価格の引き下げを発表。

イギリスCoopロゴImage Source:https://www.coop.co.uk/

以前より言われていたビーガンフードと従来製品との価格差。イギリスCo-opはビーガンフードを食生活に取り入れる消費者の食費が上がるのは不公平であるという理由で価格を変更。

価格差ゼロにすることで、ビーガンやフレキシタリアンの消費者が、さらにビーガンフードを買いやすくなります。

この発表は消費者の購買意欲を高めるためだけではありません。イギリスCo-opの目標「CO2排気量を実質ゼロにする計画に基づいています。

ビーガンフードは割高な製品

市場調査会社ripeが2021年2月10日に発表したレポートでは、2/3のビーガンフードが従来に動物タンパク質の製品より高いことが報告されています。

ビーガン食

調査は37のビーガン製品を対象に行われ、その内訳は以下の通り……

  • 65%(24製品)がビーガンフードのほうが高価
  • 14%(5製品)が従来の製品とビーガンフードは同等の価格
  • 21%(8製品)がビーガンフードのほうが安価

全体で平均すると14%ほどビーガンフードのほうが高価とされています。しかし、実際は一部の製品価格は、従来品と比べて約3倍の価格である結論付けられています

このレポートにより「14%割高」という平均値と実際の価格差は大きく離れているため、ビーガン、フレキシタリアン、脱動物性の食生活を選びたい消費者は、割高な製品を買うというのが実情でした。

食費が高い

以前から消費者から「動物の食肉より高い」という批判の声はあったそうです。

このような実情に対して、イギリスCo-opは自身で掲げる使命のため、値段の大幅変更を決定しました。

GRO製品の価格大幅値下げ

対象の製品によっては50%以上の値段を引き下げたビーガンフードがあります。

ビーガンソーセージImage Source:https://www.coop.co.uk/

具体的にはGROのビーガンソーセージは3ポンドから、1.45ポンドに引き下げられ、肉を含まないビーガンハンバーガー3ポンドから1.35ポンドになったということです。

この値段の引き下げはあくまで、短期目標に過ぎないという内容を「Co-opの自社ブログ」で発表しています。

イギリスCo-opの長期目標は「2040年までにCO2の純排出量をゼロにする」計画。その計画の一環として値段を引き下げたということです。

カーボンニュートラル

この目標は、イギリス政府の「2050年までにCO2排出量ゼロにする」という目標を10年前倒しに実現することになります。

5月から29種類のGRO製品の価格が恒久的に下げられました。

この価格引き下げによって植物ベースのGRO製品は、従来の食肉や乳製品と同水準の価格帯なったことになります。

さらに多くの消費者がフレキシタリアンやビーガンの食生活に興味を持てると「自社のブログ」で語っています。

イギリス生協Image Source:Wikipedia

メディア「The Guardian」の記事では、Co-opFoodの最高経営責任者Jo Whitfieldが以下ようなコメントしています。

「植物ベースの代替品は通常、肉や乳製品の代替品よりも高い価格であるという基準…この格差は、ベジタリアン、ビーガン、フレキシタリアンの食事をとっている人にとっては不公平です。」
ビーガンの食生活

イギリスCo-op は、2025年までに完全カーボンニュートラルな自社ブランドを販売する最初のスーパーマーケットになるという目標を掲げており、その実現に向けて動いています。

4年後、小売りで最初のカーボンニュートラルを実現

政府目標「2050年までにCO2排出量ゼロにする」を10年前倒しで実現を目指すイギリスCo-op。

その一環でビーガンフードと動物の食肉、乳製品の間にある価格差をゼロにするため、自社製品「GRO」の価格を引き下げました。

ビーガンバーガーImage Source:https://blog.coop.co.uk/

この価格変更で、消費者はさらに植物中心の食生活を選びやすくなりました。この価格変更ためにイギリスCo-opは小売り部門に約170ポンド(約2.5億円)の投資をしたことになります。

当面の目標「2025年までに、小売りで最初の完全カーボンニュートラルな自社ブランドを販売」の実現に向けて取り組んでいます。

参 考

企業HP:UK co-op

メディア情報

メディア「The Guardian」

Co-op slashes the price of plant-based food in quest for net zero emissions

メディア「green queen」

Budget-Friendly Vegan: British Retailer Co-Op Pledges To Close ‘Plant-Based Price Gap’ To Reach Net-Zero

メディア「Natural Newsdesk」

Mind the (plant-based) gap: Co-op cuts vegan GRO range pricing to match meat equivalents

統計データ・調査データ

数値引用:Our Exclusive Data Reveals The Cost Of Being Vegan

 

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Junichi
新しい「食に関する常識」フードテックをわかりやすく要約記事にして配信。twitterで箇条書きで毎日配信 取扱うジャンル: ゴーストキッチン・代替タンパク・キッチンロボ・アグリテックなど 経歴: 大手二輪中古販売店でバイク整備士▶︎ANAの傘下の国際物流部門で貿易業務▶︎日本橋で寿司職人▶︎カナダで海運業務▶︎帰国▶︎外資系倉庫型小売店▶︎パラレルワーカー