ポイント
- アブダビ投資事務所(ADIO):3つのアグリテック企業に総額4兆円を超える投資
- 投資先:Nanoracks(USA)、FreshToHome(インド)、PureHarvest(UAE)
- アラブ首長国連邦は砂漠という環境を利用したアグリテックに食糧不足の解決策を求めた
伝えたいこと
砂漠という自然環境を利用して、農業技術(アグリテック)を高めようとするアブダビ投資事務所。
対象となったアグリテックの環境は陸上、海上、宇宙の3つ。それぞれの過酷な環境で屋内農業の技術を高める。
中東という地域

アブダビ投資事務所はアグリテックが次に高成長する分野として特定。
中東とアフリカにおける人口増加と食糧不足の問題に取り組む。
「砂漠」という年中高温で強い日光でふりそそぐ過酷な環境。それに特化したアグリテック企業を育成し、2つの問題の解決策を模索。
以下の3つをアブダビ投資事務所が高い可能性があると特定している。
・屋内農業技術と淡水化プロジェクト
・精密農業とアグリテックロボット
・藻類のバイオ燃料
投資先
Nanoracks(USA) https://nanoracks.com/

顧客に宇宙ステーションの所有と運用を提案する企業。
宇宙の過酷な環境を利用して、アグリテック、気候化学、持続可能性、ロボットの分野で商業的に実行可能な生物や製品を開発するプロジェクトを計画。
このプロジェクトで気候変動によって起こる問題の解決と「砂漠の緑化」に役立つと見込んでいる。
FreshToHome(インド) https://www.freshtohome.com/

オンライン食料品販売のプラットフォームを運用し、肉や魚、野菜の専門販売を企業。
今回の投資で、UAE国内における陸と海、両方の場所で養殖の幅を広げる計画。
FreshToHomeのCEO兼共同創設者であるShanKadavil氏は「AIと精密養殖の最先端を研究、利用して持続可能な食料を安全供給。同時に、消費者、漁師、農家により良い価値を提供する」と述べている。
PureHarvest(UAE) https://pureharvest.ae/

砂漠というきびしい環境で利用して、温室農業を行い、今までの農業より1/7の水で、フルーツや野菜の収穫を一年通して可能にしている。
投資を受けて、「制御した温室農業」を更に発展させ、中東で直面している人口増と食糧不足の解決に取り組む。
まとめ
地球規模で直面している食糧不足問題と砂漠という過酷な自然環境を逆に利用して、農業技術(アグリテック)を高めようとするアブダビ投資事務所。
巨額投資がアグリテックに対する期待の高さがわかります。
地球の陸地の40%が砂漠だといわれますが、数年後には「管理された農業」が広がっているかもしれません。
そうなったとき、「管理された農業」のほうが「従来の農業」に比べて収穫量が多い…ということになったら面白いですね。
https://thespoon.tech/adio-invests-41m-to-improve-farming-on-land-at-sea-and-in-space/
https://www.investinabudhabi.ae/
https://www.investinabudhabi.ae/Our-Programmes/Agricultural-Technology
https://thespoon.tech/astronauts-bake-cookies-with-zero-g-kitchens-space-oven/
https://tabi-labo.com/297923/wt-grow-steaks-in-space
https://nanoracks.com/agtech-adio-question-answer/
https://www.entrepreneur.com/article/359385